へパーデン結節

当庭のお客さまは、9割が女性です。
そして、ここ半年から一年の間に私がみているお客さまから「へパーデン結節」についてご相談いただくことが増えました。

手指の第一関節の一部が腫れたり、変形したりします。関節部分に水膨れができることもあります。
初期症状は、朝起きた時の手指の違和感やこわばりを感じるといった程度で、必ずしも同じ部位とは限りません。症状は出たり出なかったりと波があります。この波が7〜10年ほど繰り返されて、やがて関節の変形に至ります。
産後などの一時的な症状の場合は月経が再開すれば自然とおさまります。

基本的には40代以上の更年期や、女性は産後や授乳期など、ホルモンバランスの変動が大きいタイミングに発症しやすいと言われており、エストロゲンの減少が要因の一つであることがわかってきています。

ちなみに、指の第一関節が腫れるのがへパーデン結節で、第二関節が腫れるのはブシャール結節と呼ばれます。この両方を発症する方もいらっしゃいます。

整形外科などでへパーデン結節ですねと診断されても、出される薬は痛み止めというのが一般的です。テーピングというのもよく使われます。
最近はエクオール製剤を出してくれる病院もあるようです。

皆さまとてもがっかりした様子で、もう痛みや強張りには耐えるから変形だけはなんとか防ぎたいとおっしゃる方もいらっしゃいます。

中医学的には、女性のアンチアイジングに重要なのが【養血・活血・補腎】と言われており、この3つをしっかり抑えた上て弁証論治を行います。

私がこの病態に特に重要だと感じたのは【補腎】です。
関節の炎症ということに気を取られてしまうと忘れがちなのですが、活血(血流を良くすること)して養血しても、症状は改善しません。

腎は中医学では成長・発育・(老化)・生殖を司どるとされ、現代医学的に考えると、視床下部ー副腎系を中心にした内分泌系全般の機能と深く関わっているとされています。体の部位で言うなら腰から下、そして生殖器は腎の管轄なのです。つまりホルモンバランスを整える上では補腎(腎を補うこと)が必須ということになります。

へパーデン結節は補腎薬を入れたその日のうちから痛みが楽になる場合もあり、少なくとも一晩寝ると朝のこわばりの程度が楽になっていることを実感していただけるのではないかと思います。

ただし、漢方薬にできることは半分までです。
日々の体を作る(そしてこれまでの体を作ってきた)のは、ご自身の食事と生活習慣です。
漢方薬を飲んでいるからといって、この食事と生活習慣(特に重要なのは睡眠の質)が整わないと、漢方薬を飲みやめた途端元に戻ってしまいます。

病態によっては漢方の薬効と追いかけっこすることになってしまい、プラマイゼロでもったいないことになってしまいます。
漢方薬を飲みながら、今のご自身の体に合った生活習慣を定着させていくことも大切です。

とはいえ、ホルモンが関係する症状は自力で解決するのが難しいものが多いので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。